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野本八幡神社の絵馬
野本八幡神社の絵馬
明治25年(1892年)に上野本に所在する八幡神社に奉納・掲額された絵馬です。
この絵馬は、明治22年(1889年)8月から始まった都幾川の堤防を直す土手普請が明治24年(1891年)5月に完了したことを記念して奉納されました。絵馬には土運びや、土を突き固める作業などのほか、8本の白旗が描かれています。これは上野本村、下野本村、柏崎村、古氷村、今泉村、下青鳥村、上押垂村、下押垂村の8ケ村の村々が協力していることを表します。紅白の旗は内務省の旗であり、官吏(現在の役人)によって監督された公共工事であったことを示しています。
奉納文から、山口甕山が絵を了善寺の僧である嵩古香(嵩俊海)が文章を草したことがわかります。
都幾川沿いの村々が、古くから水害と戦ってきたことを示す貴重な絵画資料です。
官吏(中央黒服の人)
紅白の旗
所在地
上野本1239(八幡神社)
指定年月日
昭和49年(1974年)7月10日(東松山市指定文化財-絵画資料)