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浄光寺の板石塔婆
浄光寺の板石塔婆
浄光寺には破片資料も含め、計17基の板碑を東松山市史編纂事業の時点で確認していて、そのうちの3基が指定文化財になっています。もっとも古いものが建長2年(1250年)銘のもので、阿弥陀三尊の図像を半浮彫りで表現していますが、阿弥陀如来含め三尊が立像である点が特徴的です。永和5年(1379年)銘の板碑は、胎蔵界大日如来(アーンク)と不動(カーン)・薬師(バイ)の両脇侍をそれぞれ種字で表現している三尊板碑で、地上高197センチメートル、最大幅49センチメートルあります。天正13年(1585)銘の板碑は、釈迦如来(バク)一尊を種字で刻み、上部に日輪・月輪を配し、天蓋、三具足を線刻で表現しています。「申待供養」と刻まれていることから、庚申供養に際して造立された板碑であることがわかります。初発期板碑から最終末期の板碑までを一堂に見ることのできる好例です。
浄光寺の板石塔婆
所在地
下青鳥126(浄光寺)
指定年月日
昭和40年(1965年)8月10日(東松山市指定文化財-考古資料)