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旧埼玉県立松山中学校校舎(埼玉県立松山高等学校記念館)
旧埼玉県立松山中学校校舎(埼玉県立松山高等学校記念館)
埼玉県立松山中学校の校舎として大正12年(1923年)2月20日に完成しました。フレンチ・ルネサンス様式を基調とする和洋折衷の木造2階建て校舎で、屋根は現在、金属板葺きですが、かつては瓦葺きでした。左右対称に造られていて、入り口には車寄せの屋根が張り出しています。屋根中央には塔屋が突き出し、装飾性豊かな格式高い校舎を演出しています。
格式高い洋風の意匠を取り入れた背景には、小学校校舎との差別化や進学率の向上を目指したものと考えられています。
昭和44年(1969年)に老朽化による取り壊しが一時決定されましたが、卒業生の強い要望を受け、左右両翼は切断されたものの、正面玄関を含む一部を曳家によって移築・保存しました。現在は「松山高等学校記念館」として展示室・会議室として活用されています。
日本の近代教育の在り方を今に伝える希少な建造物として、令和2年(2020年)4月に国登録有形文化財に登録されました。
埼玉県立松山高等学校記念館
所在地
松山町1-1041ほか(埼玉県立松山高等学校)
指定年月日
令和2年(2020年)4月3日(国登録有形文化財-建造物)