本文
山王焼
山王焼
山王焼は安政2年(1855年)、横田彦兵衛が開窯した陶器です。遠隔地から陶器を運搬する際、傷物ができてしまうことを憂いた彦兵衛が、近江国信楽(滋賀県甲賀市信楽町)の陶工・善六の協力を得て開窯しました。窯が開かれた上沼の畔には山王様(日枝神社の別称)が祀られおり、かつてその辺りは「山王」と呼ばれていたことからこの名がつきました。
初期には家庭用品や飾り置物などを作っていましたが、その後、時代のニーズに合わせ、器械製糸工場用の器械鍋や養蚕用具、素焼土管や瓦、蒸竈なども作り、市民生活を支えました。
製品のうち、19世紀後半に作られた布袋神像などが文化財に指定されています。
恵比寿大黒天付冑型宮
砂粒貼付大黒文花生
布袋神像
所在地
日吉町地内
指定年月日
昭和49年(1974年)7月10日(東松山市指定文化財―工芸品)